雑貨店」タグアーカイブ

ホノルルクッキーカンパニーの店頭

白壁を直して来店客を増加させよう

1. オーケストレーションとは壁面の集合ディスプレイ

今回はオーケストレーションの話をしましょう。

オーケストレーションとは、壁面の集合ディスプレイのことです。
もともと「オーケストレーション」は、楽隊編成の意味です。
わがオーケストラは、どこにピアノを配置して、どこにバイオリンとクラリネットを配置するか・・・などなど楽隊の指揮者から見たポジションを決めることを言います。

同じように、店内の壁を構成する要素をどのように配置するかが、オーケストレーションという手法なんです。
オーケストレーションは、壁面の集合ディスプレイと言い換えてもけっこうです。
壁面ディスプレイの要素は下記です。

  • 壁そのもの
  • 商品陳列
  • 商品展示
  • POP
  • プロップス(装飾品のこと)

論より証拠。
オーケストレーションの実際を見てみましょう。

これはホノルルクッキーというお菓子店。
通りからお店を覗いた写真です。
店内右側の壁を見てください。
クッキーの箱がたくさん並んでいるのがわかりますよね。
詳しくはわからないけれど、なんか楽しそうなお店。
入ってみようかな~って気になりますよね。

実際に入ってみましょう。
上の写真はドアを開けたところ。
見事な壁面の集合ディスプレイが目に飛び込みます。
いろんなクッキーが壁一面にディスプレイされている~。
ウキウキしちゃう!!って感じになりますよね。

これがオーケストレーションの効果です。
壁面の集合ディスプレイって店頭を歩いている客を店内に引き込む作用があるんです。

ホノルルクッキーカンパニーはハワイのチェーン店です。
そのVMDの魅力はこちらで詳しく解説ています。
●店舗視察のコツ~お菓子店事例

2. どんな店がオーケストレーション効果があるのか?

今度はオーケストレーションが発揮されているいない店舗を見ましょう。
上の写真はセブンイレブン。
会社の帰りに撮影しました。
奥の壁が白くなっているのがわかります。

お店に近づいてみましょう。
奥の壁面に何もないのがわかりますね。
強いて言うと、POPがちょこっと貼ってあるくらい。
このお店の壁面什器は1.8mまであるけれど、そこから上は白なんです。

これはなぜでしょうか。
なぜ、先ほどクッキー店みたいに壁いっぱいにディスプレイしないのでしょうか?
それは二つの理由があるからです。

1つ目の理由として、コストがかかってしまう点です。
コンビニは、客がさっと入ってさっと出る店です。
その時生活に必要なものを売っているライフライン店舗なので、多くは目的買いです。
オーケストレーションの運用には、手間暇がかかります。
・ディスプレイをつくる時間とスキルなどの人件費
・ディスプレイ資材コストと、それを集めるコスト

これはコンビニの低コスト運営に逆行します。

ただでさえ、人がいなくて忙しいのに毎週毎週壁面ディスプレを考えたりつくっている暇はないということです。
オーケストレーションに手間暇かける位だったら、販売の自動化とかレジ周りの効率改善にコストかけたいというのがオーナーの気持ちでしょう。

2つ目の理由としては、コンビニは環境VMDとは縁がない店舗ということです。
環境VMDは別名エンバイロメンタルVMDといい、店内空間にブランドの世界観を与える手法で、菓子店や雑貨店、セレクトショップなどが好んで使っています。
MDはもとより、ショップデザインやMDP(ディスプレイ)を使って店内空間にブランドの世界観をつくりあげます。
例えば下記のような店です。

  • 無印良品
  • スリーコインズ
  • ユニクロ
  • フランフラン
  • アフタヌーンティー
  • ゴディバ
  • 212キッチンストア
  • ディズニーストア
  • ハンズ
  • ルルレモン etc

これらの店は、ただ商品を買う店ではなく、店内回遊してお気に入りの商品を探したり、買って生活を楽しいものにしたい商品が満載です。
コンビニのように間に合わせの商品を買うお店ではないのです。

そのような店は、店内のデザイン環境を気分よいものにしなければいけません。
ただの白い壁で四方を覆うようなお店にしたら、会議室で商品を買うようなさみしい気持ちになります。

スリーコインズを通りから見てみましょう。
壁がディスプレイで埋め尽くされていますよね。
なーんか、掘り出し物がありそうな予感!!ちょっと寄ってみよう。
という気になりませんか。

こんな感じで、気持ちをわくわくさせるようなライフスタイル店舗はオーケストレーションを用いて壁面で来店客を魅了させる仕掛けが必要なんです。

逆に、コンビニ、ドラッグストア、スーパーマーケット、ホームセンターのような「生活必需品」をメインとしたライフライン店舗は白壁でもいいかもしれません。

ただし、同じドラッグストアでもテイストを重んじる店は、白壁にデザインを施しています
例えば、アインズアンドトルペです。

写真を見てわかる通り、カテゴリーネームとイラストを施したオシャレなデザイン。
ファッション感度の高い丸井や西武のフロアにも出店しているほど、若い女性に人気のコスメのセレクトショップです。

3. オーケストレーションの3つの区分

オーケストレーションの構成要素は、大道具・小道具・商品です。
壁面を舞台と思ってください。

  • 大道具は、壁面のデザイン、そして什器
  • 小道具は、什器に載せるプロップスや販促物
  • 商品は、陳列や展示に使用する商材一式

ハワイのクイックシルバーの壁面を見てみましょう。
大道具部分は壁面のウッドフェンス。
そして天井のサーフボードのオブジェ。

小道具部分は、写真やポスターのフレームとサーフボード。
商品部分は、PP(商品展示のこと)としてのトルソ、そしてその下のTシャツとショーパンの陳列がそうです。

この3つの構成は、通常なら下記の様に担当が分かれているはすでず。

  • 大道具部分・・・店舗デザイナー
  • 小道具部分・・・デコレーター
  • 商品部分・・・・VMD

上はディズニーランド内のお土産ショップ。こちらも同様です。
壁面は3セクションに分かれていて、壁の上から言うと、下記になります。

  • 大道具部分・・・アーチ型壁面とキャラクターの造作物は店舗デザイン部署が担当。
  • 小道具部分・・・最上段のPPディスプレイ棚は、デコレーター担当。
  • 商品部分・・・その下の商品陳列は、VMD担当。陳列の研修をキャストにしている。

オーケストレーションはまさに部署間の共同作業といっていいでしょう。
無印良品がなぜ完璧までに全国のオーケストレーションを構築できるかは、部署間の共同作業によるルーティーンがなされているからです。

4. オーケストレーションのさまざまなタイプ

先ほど述べたように、大道具・小道具・商品という区分で担当者が分かれているのが、オーソドックスな体制ですが、例外はたくさんあります。

IP(商品部分)を壁面の下部基準とした場合、下記のタイプがあります。

  1. 壁面上部もIPタイプ
  2. 壁面上部はインテリアディスプレイタイプ
  3. 壁面上部は広告スペースタイプ
  4. 壁面上部は質感のある壁タイプ

写真を見ながら説明します。

1. 壁面上部もIPタイプ

これは、天井まで陳列がずっと続いているタイプ。
無印良品やラコステが普通に行っています。
無印良品は天井近くまで布団やレトルトカレーを陳列していますし、壁面を覆っているラコステのポロシャツ売場は色のグラデーションが効いています。
商品のボリューム感が出ている上に、色の帯がきれいなので、来店客はついつい壁面に注目してしまいます。
写真は、ラルフローレンのウオーターフォール。
色の配置はグラデではなくてチェッカー状にしてメリハリをつけています。

2.壁面上部はインテリアディスプレイタイプ

商品の世界観を象徴するオブジェやフレームなどをディスプレイするタイプ。
単純に造花や壺を展示している例(上の写真)もありますが、商品を絡ませて生活スタイルを表現したり、風景写真を掲示して生活のシーンなどを表現する方法などがあります。
下記はポスターを使用した、アパレルショップのインテリアディスプレイの例です。

ポスターは必ずしも商品と直接結びついてはいませんが、生活のシーンやテイストを売場に与えています。

3. 壁面上部は広告スペースタイプ

大きなPOPを壁面上に掲示して、遠くの客を引き付けるタイプです。
例えば、上の写真は年賀状の広告になっています。
これはプリントショップのオーケストレーション。
また、駅や空港の土産店のようにお菓子の広告を電照広告形式で掲示している例もあります。

メガネやスマホなど商品が小さい場合、最上段は広告スペースにした方がよいでしょう。
例えば、メガネを一つ二つ最上段にPPとしてディスプレイしてもほとんど遠目でわかりません
その場合メガネのフレームを大写しにしたブランド名入りのポスターを掲示した方がインパクトがあり、遠目でもわかります。

4. 壁面上部は質感のある壁タイプ

壁の質感を出すために、壁をそのままにしておくタイプです。
壁をわざと見せます。
単なる白壁ではなくて、テラコッタや板張りの壁は、壁そのものの質感(マテリアル)が来店客に伝わり、商品ブランドやショップブランドのテイストを助長させます。
例えば、上の写真は米国アンソロポロジー。ライススタイルショップです。
キッチン用品の売場ですが、凹凸のある土壁がボヘミアンなブランドテイストを助長させています。

5. 白壁を改善して入店客を増やす

私たちはお店のリバイスをするときに、「白壁」をどうやって魅力的にするか、よくプランします。
壁自体をディスプレイとみるオーケストレーションは、今話した方法で店の前を歩いているお客様を入店させることができるからです。

いままで数々の店舗にオーケストレーションを導入して、入店率や売上をアップさせてきました。
30%の入店率アップ、売上20%アップなど、具体的な数字結果をもたらした店舗は多いです。

オーケストレーションは、下記のセミナーで詳しくお話ししています。
●商品陳列の仕方

このセミナー、来年(2023年)になりますが4月と7月開催予定です。
白い壁面を直したいと思っている方、ぜひお越しください。

(VMDインストラクター協会事務局)

美しいアシンメトリーのつくり方

今日はアシンメトリーのつくり方について教授します。
まずは上の写真を見てください。
あなたはバッグ売場のVMD担当だとします。
シンメトリーをつくるとこうなりますね。

■基本編

次にこれをアシンメトリーにしてみます。
こんな感じになりました。

アシンメトリー

でもなんか物足りない。
なぜでしょうか。
それはバランスが悪いからです。

えっ、アシンメトリーってシンメトリーじゃないディスプレイのことを言うよね。
これでいいんじゃないの?と思いますよね。
確かにアシンメトリーなんですが、これだと「バランスの悪いアシンメトリー」になってしまうんです。
ちょっと工夫すると「バランスの良いアシンメトリー」になるんです。
今回は、バランスの良いアシンメトリーのつくり方について解説します。

ここでいうバランスとは重量感のことです。
もう一度上のアシンメトリー写真を見てください。
ディスプレイは二つのカタマリに見え、どうみても右の方が軽いですよね。
右が浮いているという感じ。

そこでバランサーという「重し」を右に加えてやります。
こんな感じになりました。
バッグは右は一つしかないけれど、ワインのボトルの重さが加わってバランスがとれています。

わかりましたか。
アシンメトリーだからって、アンバランスじゃだめなんです。
バランサーを使って、左右の重量感を均等にしてください。
バランサーはこのようにプロップスを足してもいいですし、一回り大きいバッグを置いてもいいです。
バッグの上にバッグを重ねてもOKです。

■応用編

では今度は応用編行きます。
下の写真を見てください。
A、Bともアシンメトリーですが、どちらの方がバランスいいですか。

アシンメトリーのAとB

答えは、Bです。
ええ?Aもいいんじゃないの?
だって同じ重し(バランサー)じゃないの。
と思いますよね。

でもよく見てください。ボトルの置かれている方向が違いますよね。
Bの方が方向がいいんです。

なぜBの方がいいのか、リニアスキームを使って説明します。
リニアスキーム覚えていますか。
ディスプレイの構造線のことです。
忘れた方は、こちらの記事を振り返ってください。

●リニアスキーム

シンメトリーのリニアスキーム

まずシンメトリーのリニアスキーム(構造線)から見ていきましょう。上の写真です。
きれいなV字をしています。
奥に行くにしたがって扇のように膨らんでいきます。
これはとても美しい形です。
なぜ美しいと思いますか?それは下記です。

●奥にバッグをズラして置くことで、ディスプレイに奥行きが生まれたから
左右に奥行きができたので、3次元パースになっています。
つまり左右に視線の行きつく先「消失点」ができるので、立体を感じます。

●両側の奥に向かって進む線は放射線状になっているので、優雅に見える
放射線状のリニアスキームは、縦の線、横の線とは違って華やかに見えます。
凱旋門から発信する道路、クジャクの羽、ダビンチの人体図、すべて放射線状になっていて広がりがあり、ダイナミックです。

アシンメトリーのバッグ""

今度は、アシンメトリーのリニアスキームを見てみます。
上の写真を見て下さい。
リニアスキーは左の片方だけになっていて、右のバッグはちょこんと置かれているだけ。
放射状の線も消え、3次元パースも消えるので立体感は半分になりました。

バッグのディスプレイのリニアスキーム

今度はAのリニアスキームを見てください。
上の写真です。リニアスキームを引くとこんな感じ。
ボトルが左側に寄っているので、二つのディスプレイのカタマリの線は左側に寄ってしまっています。

これだと、安定という名から遠いです。
おっとっと!!とディスプレイ全体が左に流れて行ってしまっています。
あー、左側に洪水で流される~!!って感じ。

ディスプレイのリニアスキーム

今度は、ボトルが右側に寄った構図を見てみます。
上の写真を見てください。
なんだか安定してますよね。

ボトルが右に寄ったことで、右のディスプレイのカタマリの線が右奥に流れます。
すると、先ほどのシンメトリーのようにVの字が現れるんです。
放射状にも見えるし、3次元のパースがついたような気がするんです。

アシンメトリーのAとB

改めて、AとBを見てみましょう。
見えない構造線(リニアスキーム)を感じてください。
ほら、右の方が立体感が増して安定感も増すでしょう?

アシンメトリーの作り方、まとめです。

●アシンメトリーをつくる時は、重量バランスを考える。
●バランサーという追加物で重量バランスを整えることができる。
●きれいなアシンメトリーは、奥行きとパース感があり、リニアスキームでそれらをつくることができる。

以上です。
実際にディスプレイのつくり方の手ほどきを受けたい!!という方は、ぜひオーバルリンクの開催してるディスプレイセミナーに参加ください。
3か月に一回、日本橋でやっています。
実際にディスプレイを作ることでディスプレイのコツを会得できます。

●ディスプレイセミナー

どなた様もお気軽に。

(VMDインストラクター協会事務局)

なぜホームセンターは倉庫型で、雑貨店はインショップ型か

ホームセンターと雑貨店、什器の配置方法を見てみましょう。
ホームセンターは、倉庫型什器配置をしていて、主通路・副通路はまっすぐ伸びていて、見通しもよいです。
200坪以上の広いフロアにズラッと同じようなデザインの什器がタテヨコ整列正しく並んでいます。

一方、雑貨店、セレクトショップなどは什器の並びが不一致で、
グリッドラインに合わせて同じ方向を向いていないケースも多いです。
フロアのところどころにテーブルが置かれていて、什器もゾーンによってデザインが変わっています。

特徴的なのは、什器で空間を囲っている点です。
コーナー囲い、柱周り囲い、アイランド囲い、テーブル囲い等を駆使してMDテーマに沿った品揃えを展開しています。
例えばキッチン用品店では、バーベキュー、カフェ、包丁・ナイフ、調味料、お酒、和食器、スイーツ用具、テーブルカバーなどがMDテーマです。

ホームセンターの売場にももちろんMDテーマはがありますが、MDテーマによる囲いは、水平的、連続的に配置されています。
例えば副通路8スパンに、スパンのカタマリごとにグリッドラインに沿って同じアイテムのものが並べられています。
MDテーマは、雑貨店がライフスタイル別やデザイン別だとすれば、ホームセンターがアイテムテーマが主流です。

ホームセンターと雑貨店の違いは他にもあり、売場面積と取り扱い数量です。
雑貨店が30坪~50坪標準だとすれば、ホームセンターは200坪かそれ以上のフロア面積で、2,3層のフロア構成も珍しくありません。

雑貨店は、ホームセンターにおける日用品ゾーンの中の取扱数量が少ない店のようなもの。
客層を絞った品揃えをしているため、日用品のセレクトショップといっていいでしょう。

この日用品のセレクトショップである雑貨店は、先ほど言ったようにデザイン別、ライフスタイル別のフロア展開が多いため、暮らしの世界観の演出が大事になってきます。
什器という壁で囲い、その中に世界観を演出しています。

例えば、「大人のカフェタイム」というMDテーマの売場をつくるとします。
MDは本格的なコーヒー抽出器と質感のあるコーヒー食器、ナチュラルなデザインのランチョンマットや丸山珈琲店のようなブランド豆を用意します。
それらを置く什器に、木目のカフェテーブルを用意し、PPとしてテーブルコーディネートを設置します。

世界観を演出するのに、こうしたPP(ポイントプレゼンテーション)があるとよく、品揃えや什器デザインだけでなく、展示で世界観を演出できます。
加えて照明の色温度や照度、床・壁、サイン・POPのデザインの演出があると、さらに世界観は深まります。

この極端な例がイケアで、囲いごとにライフスタイルを演出しています。
一部を採用しているのが東急ハンズやMUJIと言えます。
小さな雑貨店の例としては、アフタヌーンティーやフランフランが挙げられます。

アパレル店舗に照らし合わせてみれば、ユニクロが倉庫型、ビームスがインショップ型と言えます。

書店ならば、ジュンク堂が倉庫型、未来屋書店がインショップ型です。
未来屋書店では、例えばミステリー書籍、趣味の書籍、旅行の書籍というように、MDテーマごとに什器で囲われた部屋になっています。
中央が座り読みするスペースになっていて、そこにはミステリー作家がテーマのディスプレイが施されています。
天井には西洋のランプが吊り下がっていて、まるでアガサクリスティの世界に入り込んだようです。

さて、ホームセンター、GMS、スーパー、大型書店、図書館がなぜ倉庫型でアイテム別構成がメインなのか解説しましょう。
それは、これらの業態ではどこに何があるか、すぐにわからなければいけないからです。
広いフロアの中で迷子にならないように、分類サインを道しるべとしてフロアにめぐらせ、関連するアイテム同士を近くに集積しています。
通路もタテヨコまっすぐに伸びていたわかりやすく、モノも探しやすいです。

分類サインとは、本屋でいうと、小説、ビジネス、雑誌、キッズ、旅行、コミックといった表示サインのことです。
これが規則正しく通路沿いに並んでいるので、お客様は短時間でその売場に到達できます。
特に目的買いのお客様にとって便利です。

話しは変わりますが、倉庫型の店舗でも、インショップ型を取り入れることによって、セレクト的な売場を作ることができます。

単調な倉庫型のフロアにインショップ型囲いをつくると人目を引いて、ぶらっと寄れる憩いのスペースになります。
買い物という作業ではなく、見て触って楽しむ、比べて商品をせる、と言った娯楽の売場にもなります。
これが広いフロアのところどころにあると、「買い物作業」をして苦労して歩いている方の憩いのスペースになります。

私はこれをコネクトポイントと言ってまして、東急ハンズやロフトのような都市型ホームセンターではよく見ます。
東急ハンズの主通路沿いのテーブル売場がそれにあたります。
これがあると、目的買いだけでなく、アミューズメントとして売場に寄るお客様も多くなります。

これからは、倉庫型・インショップ型の折衷型の店舗が有効だと思います。
なぜならば、目的買いの場合はインターネットで済んでしまうことも多くなっているからです。

自分のお店は倉庫型がよいのか、インショップ型かよいのか、一度考えてみましょう。

(vmd-i協会事務局)