お店というものは、昔は10時から夜7時でだいたい閉まるものでしたが、今は、コンビニは24時間は当たり前、大型スーパーでも夜0時まで開いているのが普通の時代となりました。
ところで、お店は毎時間同じような客層が訪れるものなのでしょうか。
一日を見ても、早朝・午前中・お昼・午後・夕方・夜・深夜・・・・と時間によって実にさまざまな客層がお店を訪れているのがわかります。
早朝は近所の年配の女性、昼になると主婦全般、午後は年配と主婦、夕方は学生、夜は勤め帰りのOL、深夜は学生や単身赴任者・・・とスーパーひとつを見ても時間によって客層は変わります。
ところが肝心の売場は、時間軸どころか平日と週末ですら、同じ売場展開をしているお店が多いでしょう。
客層はまったく異なるのに売場はいつも同じ・・・ということは、潜在的な顧客ニーズを売場が捉えていないので、販売機会喪失ということになります。
時間軸で、売場を可変できれば販売機会を逃さずにお店の売上はアップするはずなのに、なんとも惜しい限りです。
ちょっとした工夫で、その時々のお客様のニーズに合わせた売場展開をしましょう。
例えば、商品は同じでもPOPのキャッチフレーズを時間によって変えます。
そこがチョコレート売場なら、昼間は主婦用に「リラックスチョコは午後の紅茶に合う」 夜は社会人用に「チョコレートは残業の疲れを癒します」とか、ターゲットにあわせて夕方6時になると店員がPOPを変えるとかします。
また、PP(売場の小さな目に付くディスプレイ)も時間によって変えます。
上記のチョコレート売場なら、昼間は紅茶に合うブルボンのチョコレートをディスプレイに掲げ、夕方6時以降は、グリコのGABAというギャバが多量に含んだ眠気に強い残業向けのチョコをPPに掲げるとかするわけです。
棚をいきなりすべて変えるのは難しいので、POPやディスプレイ、可能ならエンドなどを変えて、その時間に訴求したいお客様に合うVMDを心がけましょう。
それがタイムマーチャンダイジングなのです。
(vmd-i協会事務局)